君は誰だ。僕は僕だ。【2】
自分は誰なのか?
本当の自分はどんな人間なのか?ってよく考える。
僕は病気で、薬を飲んでいる。
薬を飲んでいるときの僕。(安定して程よく明るい)
と
薬が切れた時の僕(イライラだけど哲学者)
どっちが僕の本当なのかと悩んでいた時がある。
でも結局悩むのをやめた。
どっちも僕だからだ。
今日紹介するのは一人の音楽家です。
彼ほど、意識的、無意識的に自分は何者なのかという表現を突き詰めた人はいないと思う。
少なくともあの複雑な経歴でいい人オーラ前回なのが不思議でたまらない。
ヨーヨーマ(馬友友)です。
フランス出身の中国系アメリカ人。この時点で何言ってるんだろう…
あのジュリアード音楽院で「もう教えることはない」と言われコロンビア大学(超名門)へ行き、そこからハーバード大学(超名門)に転学し人類学を勉強。
頭の良さが抜群すぎて禿げていても許されるレベル。
彼を有名にしたのは有名なバッハの無伴奏チェロ組曲
Yo-Yo Ma - Bach: Cello Suite No. 1 in G Major, Prélude (Official Video)
次に有名なミッシャマイスキーの演奏と比べてほしい。
Mischa Maisky plays Bach Cello Suite No.1 in G (full)
この二人の演奏の違いだけでも、ヨーヨーマの性格の良さ、出身の確かさを示している。ような気がする。いい人オーラ全開!!
マイスキーは好きだけどテンポの速さとかからやんちゃ小僧が入っている。
これが正統派。クラシック音楽奏者としてのヨーヨーマである。
だが、ヨーヨーマは自己探求を始める。
音楽の中で僕は誰か?ということを考え始める。
それがシルクロードアンサンブルというNHKスペシャルのシルクロード特集から始まった一群。僕はこれが死ぬほど好きだ。
何度聞いても鳥肌が立つ。
夏になると、この曲を思い出すのは、この曲をiphoneに入れてシルクロード放浪したからだ。僕の思い出の一曲でもある。
この中で、ヨーヨーマは中国とヨーロッパ出身という自分を対比して演奏してみせた。
ヨーロッパから中国に至る楽器とともに演奏することで、中華系の自分の出自を見せてくれた。ジプシー音楽と中国の琵琶がアンサンブルすげえである。
わるいがこのアンサンブルにいる人だけで私、コンサート個別に行きますのレベルの人を結集して破綻させなかった。すげえと思ったもんだ。
だが、ヨーヨーマは終わらない。
アメリカ人としてのヨーヨーマについて語ってなかったわ、すまんね的な感じで、出てきたのがgoat rodeo sessionsである。
Yo-Yo Ma, Edgar Meyer, Chris Thile And Stuart Duncan: NPR Music Tiny Desk Concert
11:40秒からの曲here and hevanが神である。
goat rodeo sessionsのポイントはアメリカ伝統音楽にあの、中国系フランス出身アメリカ人のヨーヨーマがとりくんだことにある。
この人は常に自分を意識的にだれかということを意識していると思う。
ふとね、宇宙時代になったら、地球出身木製育ちの人間が人類を代表する音楽を出してくれるのじゃないかってワクワクする。
今週のお題「夏うた」ヨーヨーマでした。